ピンクリボンブレストケアクリニック表参道−PINKRIBBON BREASTCARE CLINIC OMOTESANDO

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優しくブレストケア 〜島田 菜穂子のメッセージ〜

JAPAN SOCIETY OF BREAST HEALTH

乳がんQ&A

Q1. マンモグラフィてなに?
Q2. 放射線の被ばくによる危険はないのでしょうか?
Q3. マンモグラフィ撮影ではなぜ、乳房の圧迫が必要なのですか?
Q4. 超音波検査(エコー)とどちらがよいのでしょうか?
Q5. 撮影の時に気をつけることはありますか?
Q6. 撮影はどのくらい時間がかかるのですか?
Q7. 検査の結果はいつ分かるのでしょうか?
Q8. 検査を受けるこつは?
Q9. 家族や親せきに乳がんの人がいなければ、乳がんの心配は大変少ないと聞きましたが、本当ですか?
Q10. 女性ホルモンが乳がんに影響を与えると聞きましたが、最近一般的になってきた、ピル(経口避妊薬)やホルモン補充療法(HRT)は、安全なのでしょうか?
Q11. がんは閉経したらならないのでしょうか?
Q12. 乳房が大きいと乳がんになる危険が高いと聞きましたが・・・?
Q13. 乳がんのリスクファクターという言葉をよく聞きますが、具体的には何があるのでしょう?
Q14. 乳がんを予防する方法はありますか?
Q15. たくさん子供がいて、全員に授乳をしました。家族にも乳がんがいないし、私は、乳がんにならないと安心していますが・・・・?
Q16. .以前に胸にしこりができて、組織検査をしたら線維腺腫と言われました。これが乳がんに変わるのではないかと心配です。
Q17. 自己検診を毎月1回していたら乳がんは必ず治る時期に見つかるのでしょうか?
Q18. 乳房にしこりを触れても、痛みがあるものは乳がんではないと聞きましたが・・・?
Q19. がんはしこりとして手に触れるようになるまで発見できないのでしょうか?
Q20. 乳房にしこりがあるのに気が付いて近くの病院に行きました。触診されて「これは切ってみないと分からないので手術しましょう」と言われました。切らないと、がんかどうか診断できないのでしょうか?
触っただけでぴたりと当たる・・・ということは、進行がんの場合ならまだしも、ほとんどの場合はそれが何であるか正確には分かりません。
それでは、進行がんでなければ切ってみないと分からないのでしょうか?
Q21. マンモグラフィは胸を挟まないとできないのでしょうか?
Q22. マンモグラフィと超音波どちらの方がよい検査なのでしょう?
Q23. 自己検診については聞いたことがありますが、自分ではしこりがどういうものなのか、よく分かりませんのであまり自分では触ったことがありません。そのかわり、毎年病院でマンモグラフィを受けており、大丈夫と言われているので、安心しています。
Q24. マンモグラフィ検診を受けてきました。結果は異常なしでしたが乳がんは100%、マンモグラフィ検診で分かるのでしょうか?
Q25. 最近胸にしこりができたのですが、私は男なので乳がんではないと思っています。
Q26. 授乳中でもないのに、乳首から何か汁のようなものが出てきました。乳がんでしょうか?
Q27. 授乳中に胸にしこりがあるのに気づきました。授乳指導の講習会で相談したら、お乳がたまっているのでしょうと言われましたが、だんだん大きくなってきたようです。どうすればよいでしょう。
Q28. 乳房にしこりがあるのを見つけました。乳がんと言われるのが怖くて、病院へ行けません。どうしたらいいでしょうか?
Q29. 自己検診や乳がん検診、気にしているのですが、つい忘れてしまいます。忘れないようにする、いい方法はありますか?
Q30. 乳がん検診で乳腺症だと言われました。乳腺症の人はがんになりやすいのでしょうか。とても心配です。
Q31. 以前に乳房にしこりができて、切除したことがあります。結果は良性と言われましたが何か気をつけることはありますか?
Q32. 乳がんで亡くなる方が増えていると聞きました。乳がんは治療しても治らないのですか?

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Q1.マンモグラフィてなに?
  A1. 乳房のX線検査のことで、マンモグラフィと呼ばれます。乳房は柔らかい組織でできているために、撮影に適した専用のレントゲン装置を使います。
通常の検査では、立体的な乳房全体が撮影フィルムの中にもれなく写し出されるように、一方の乳房に2方向の撮影を行います。
乳房の中の病変を見落とすことのないように研究考案された撮影方法で、広く先進諸国で取り入れられており、安全性が確立しています。
Q2.放射線の被ばくによる危険はないのでしょうか?
  A2. X線検査ですので、放射線被ばくがありますが乳房だけの部分的なもので、骨髄への影響はなく、白血病などの発生の危険はありません。
1回の乳房撮影(両側の乳房の4方向撮影)で乳房が受ける放射線の量は東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線(宇宙線)とほぼ同じです。
マンモグラフィ撮影による被ばく量はほとんど無害と思ってよいでしょう。
それより、撮影によって早期乳がんが見つけることができることのメリットの方がはるかに大きいのです。ただし、妊娠している方、妊娠している可能性のある方は、撮影の前にお申し出ください。
放射線感受性の高い胎児への被ばくを最小限にするために、検査の変更や延期を検討させていただくことがあります。
Q3.マンモグラフィ撮影ではなぜ、乳房の圧迫が必要なのですか?
  A3.
乳房撮影の様子
乳房撮影の様子
マンモグラフィ撮影では乳房を挟んで写真を撮ります。
乳房は立体的で厚みもありそのまま撮影すると乳腺や脂肪、血管などの重なりで、実際に腫瘍があっても、写し出されないことがあります。十分な診断に必要な良い写真を撮るためには、乳房をなるべく均等に圧迫して撮影することがとても重要になります。
また、乳房を挟み薄く引き延ばして撮影をすることで、放射線の被ばく量を少なくする効果もあります。効果的な圧迫と正しい撮影をするために、乳房撮影専門の女性技師が、ポジショニング(撮影機械に乳房を挟んで、圧迫し体位をとる)を行います。
被ばく量を減らし、診断に役立つ良い撮影を行うための重要な作業ですので、どうぞご理解とご協力をお願いいたします。また、圧迫板は、一定圧以上はかけられないように安全機構が設置されていますので、ご安心ください。ただし、痛みが強い方、皮膚や乳房に炎症や外傷があり圧迫できない方は撮影を中止することがあります。
特に生理前に乳房の痛みが強くはる方は、生理終了後から1週間ころの撮影が比較的痛みなく行えます。ご予約の際に、日程を調整いただくのもひとつの方法です。力を抜いて緊張を解いて受けていただくことで、痛みもなく、観察に優れたよい撮影もできます。どうぞリラックスして受けてください。
Q4.超音波検査(エコー)とどちらがよいのでしょうか?
  A4. 超音波検査は超音波という人間の耳には聞こえない音を機械から発し臓器に音を当てて返ってくる反射の様子を画像にしているものです。ヤッホーという、あのやまびこ(エコー)と同じ原理です。そのため、超音波検査のことをエコーと呼ぶこともあります。超音波は放射線の代わりに音を使っていますから、放射線被ばくはありません。
機械を直接乳房に乗せて、乳房の上で機械を動かしながら全体の断面像が画面で写し出されます。この画像を見ながら診断を行います。放射線被ばくを避けたい妊婦の方や、若年の方、また乳房に痛みや炎症外傷があり圧迫に耐えられない方、強い乳腺症などで良好な撮影ができない方、頻回に検査をする必要のある方はマンモグラフィより、超音波が適しています。
一方、乳房が大きく乳腺の深部まで超音波が届かない方、閉経後で乳腺が萎縮(いしゅく)し、その代わりに乳房の多くが脂肪に置き換わっている方、このような方はマンモグラフィによって得られる情報量は超音波より多いことがあります。
このように、検査の選択や順番はその方の状態や病状によって検討されます。
超音波は数ミリの手に触れないしこりを見つけだすことができます。がんの初期症状の1つである石灰化を写し出すにはマンモグラフィの方が適しています。このようにそれぞれの検査の特性を生かして、必要に応じて両方の検査を組み合わせて行うことが大切です。
マンモグラフィ(正常) 乳房超音波(乳がん)
マンモグラフィ(正常) 乳房超音波(乳がん)
Q5.撮影の時に気をつけることはありますか?
  A5. 食事の制限や前もって服用するお薬などはありません。撮影の範囲は乳房からわきの下を含めた部分になりますので、撮影の際は、制汗剤やパウダーなどは良くふき取ってください。パウダーなどが付いたまま撮影されますと、がんのサインである石灰化に非常に似て写ることがあります。不要な再検査や必要以上の被ばくを避けるためにも、この点にご注意ください。
以前に受けた手術や傷跡、いぼ、ほくろなどまた、ご自分で気が付かれたしこりなどありましたら、その場所を撮影技師にお伝えください。この情報が、質の良い撮影と診断に非常に役立ちます。

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Q6.撮影はどのくらい時間がかかるのですか?
  A6. 撮影はポジショニングから撮影まで含めて10分程度です。通常は両側の乳房に合計4回の撮影が行われます。ただし、病変の位置や、性質を詳しく見るための追加撮影の必要がある場合は多少お時間がかかることもありますので、ご理解をお願いいたします。
Q7.検査の結果はいつ分かるのでしょうか?
  A7. 当クリニックではデジタルマンモグラフィを導入し、画像はすべてデータとして管理されています。撮影直後に、マンモグラフィ画像は、診察室のモニタ画面で、診断することができますので、結果のご説明を撮影後まもなく、お伝えいたします。診察室ではモニタでご自身の画像ごらんいただきながら乳房の状態をご説明いたします。
Q8.検査を受けるこつは?
  A8. 検査の内容を十分ご理解いただいて、撮影を受けられることをお勧めします。皆さんのご理解とご協力が良い撮影、すなわち乳がんの早期発見につながるのです。また、不明な点がありましたらどうぞご遠慮なくお気軽にお尋ねください。
Q9.家族や親せきに乳がんの人がいなければ、乳がんの心配は大変少ないと聞きましたが、本当ですか?
  A9. 乳がんになった方の75〜80%は全く家族歴(血縁のある親族に乳がんの人がいること)がありません。ですから、家族に乳がんがいないからと安心はできないのです。
Q10.女性ホルモンが乳がんに影響を与えると聞きましたが、最近一般的になってきた、ピル(経口避妊薬)やホルモン補充療法(HRT)は、安全なのでしょうか?
  A10. 女性ホルモン、特にエストロゲンは、これに感受性を持った乳がんを育てる作用があると言われており、また、卵巣切除などで女性ホルモンの量が少なくなることで、乳がんのリスクが下がることも知られています。リスクファクターの研究からも、女性ホルモンと乳がんに関連があることは確かでしょう。
ただし、薬として女性ホルモンを服用した場合に起きる乳がんに対する影響は、いまだに、善悪意見が分かれています。
まず、ピルについてお答えしましょう。
ピル(経口避妊薬)には、エストロゲンが、含まれています。ただし、最近一般的に使われている低容量ピルに含まれるエストロゲンの量は非常に少なく、乳がん発生を促すことはないとされています。
また最近では生理前の乳房のはりが、低容量ピルの服用により軽減する場合もあることが分かってきました。以前、ピルを服用していた人に高率に乳がんの発生があったと報告されたことがありましたが、これは現在の約5倍もの量のエストロゲンがピルに含まれていたときのデータであり、逆に最近の研究では、ピルを飲んでいると乳がんのリスクを下げるとの報告もあります。しかし、その真偽については現在も研究されているところです。
次にホルモン補充療法hormonereplacementtherapy(HRT)についてですが、これは閉経後に不足する女性ホルモンを補うための治療です。この治療の目的は、女性ホルモンの不足により引き起こされる更年期の諸症状の改善や骨粗しょう症の予防にあります。
気になる乳がんの危険性ですが、今のところ10年以上の長期服用をした方に乳がんの危険が増すと言われています。2002年に米国WHI(Women’sHealthInitiative)が平均5.2年の追跡調査を行ったところ、特にエストロゲンとプロゲステロン併用によるHRTにおいて、乳がんの発生リスクを1.26倍に上昇させたことが報告されています。日本人女性におけるHRTと乳がんの関係はまだ検討中です。
これら乳がんと女性ホルモンに関与するデータはすべて欧米のもので、残念ながら日本人に関するはっきりとしたデータは今のところありません。
ちなみに、HRTを始めると、マンモグラフィでは乳腺の濃度が増し込み合ってくる様子が観察される場合がよくあります。
いずれにしても、HRTなど女性ホルモンを使用する治療を受ける場合は、その必要性と、ご自身のコンディションをよくご理解いただいたうえで上手に治療を受けていく必要があるでしょう。
また、ピル・HRT・不妊治療など女性ホルモンを用いた治療を行うに際して、必ず開始前に乳がん検診を受けておくこともお勧めします。また服用中も定期的な検診を継続することが大切です。

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Q11.がんは閉経したらならないのでしょうか?
  A11. 乳がんになる方が一番多いのは40代後半から50代前半です。ただし、20代、80代で乳がんになる方もいます。日本人の場合は30代の乳がんは決してまれではありません。また一方高齢者の乳がんの罹患も欧米型の環境変化と共に増え始めています。誰でもまた、幾つになっても、乳がんに対するケアが大切なことを忘れないでください。
Q12.乳房が大きいと乳がんになる危険が高いと聞きましたが・・・?
  A12. 大きさは関係ありません。でも、胸が大きいほど自己検診や触診が難しくなることは事実です。だからこそまめに自己検診を行いご自分の乳房のコンディションを理解すること、定期的に画像診断を含めた乳がん検診をすることをお勧めします。
Q13.乳がんのリスクファクターという言葉をよく聞きますが、具体的には何があるのでしょう?
  A13. 未婚・高齢出産・肥満・高齢閉経・家族歴などたくさんの項目があります。あなたに当てはまることはありましたか?
なかった方、これらの項目に自分が当てはまらないので、私は大丈夫ということにはならないのでどうぞ誤解しないでください。
そしてもし、あなたにいくつか思い当たるところがあったら、ますますさぼることはできません。必ず毎月の自己検診、そして、1年に1回は医療機関での検診を受けることです。受診したときにご自分のリスクファクター(家族歴など)について、主治医と相談してみることもお勧めします。あなたにぴったりのブレストケアの方法や受診間隔を確認できると思います。
自己検診で何か変化を見つけたら、自分であれこれ悩まずにそしておそれずに、まず受診してください。クリニックを訪れる方のほとんどはがんでないことが判明し安心してお帰りいただいています。確実な安心のためにも、まずは受診をお勧めします。
Q14.乳がんを予防する方法はありますか?
  A14. 残念ながら現在乳がんにならないようにする予防法(一次予防)は、ありません。
それでは、どうすればよいか?リスクファクターを減らすことを考えましょう。
例えば自分でコントロールのできることに焦点を当ててみましょう。過度の肥満をさけるとか、お酒の飲み過ぎに注意するとか、閉経前後に乳がんになる方が多いことからもホルモンバランスの崩れも要注意。毎日ストレスをためずに明るく健やかに暮らす努力は乳がんの予防にも役立つでしょう。
そして2次予防すなわち乳がんで死なないようにするにはどうしたらいいか?です。これは私たちの大きなテーマですが、早く見つけて治療すること、すなわち自己検診と乳がん検診受診を定期的に忘れずにすることです。
(現在欧米では一部の薬剤が乳がんの発生を抑える効果があるのではないかと研究が進められていますが、まだその結論は出ていません)
Q15.たくさん子供がいて、全員に授乳をしました。家族にも乳がんがいないし、私は、乳がんにならないと安心していますが・・・?
  A15. 乳がんになる方の75〜80%は、全く家族に乳がんの方がいないのです。
ですから、家族や親せきに乳がんがいないから、私は大丈夫・・・ということは全くありません。
同じように、出産経験、授乳経験についても、これがあれば乳がんにならないということではないことを、よく理解してください。
乳がんに絶対ならないという人は女性も男性もだれ一人いないのです。

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Q16.以前に胸にしこりができて、組織検査をしたら線維腺腫と言われました。これが乳がんに変わるのではないかと心配です。
  A16. 線維腺腫がしばらくするとがんに変わるということはありません。
組織検査などで確実に、線維腺腫の診断がつけられていればまず心配はないでしょう。
ただし、線維腺腫を始め、いろいろな良性の腫瘍の中にはがんと非常に区別が難しいものもあり、この場合には注意が必要です。この判断に難しい腫瘍の場合は必ず短期間での再度の受診や詳しい組織検査などが勧められると思いますので、次回の受診時期を守ることが大切です。
また、あなたが受診した医療機関での説明について、理解できない納得できない場合はセカンドオピニオンを求めるために、ほかの施設を受診するのも一つの方法です。
Q17.自己検診を毎月1回していたら乳がんは必ず治る時期に見つかるのでしょうか?
  A17. 自己検診がご自分の乳房のしこりを見つけるのにとても大切であることは明らかです。何よりご自分の乳房の変化をいち早く気がつくには自己検診しかないでしょう。
ただし、自己検診だけでは不十分であることを理解してください。
しこりとして、手に触れない非常に早期の段階であっても、マンモグラフィ(乳房X線撮影)や超音波検査を行うと乳房の異常を発見できることがあります。また、病気が乳房全体に広く広がっているときでさえも、触っただけでは異常を感じないときもあります。毎月の自己検診に加えて、1年に1回は医療機関での画像診断(マンモグラフィや超音波検査)を加えた乳がん検診を行うことが早期発見への鍵です。
また、自己検診で何か変化を感じたら心配を振り払うためにも、迷わず受診してください。
Q18.乳房にしこりを触れても、痛みがあるものは乳がんではないと聞きましたが・・・?
  A18. 乳房の腫りや痛みが周期的にある場合は女性ホルモンの生理的なサイクルによるものがほとんどです。
ただし、だからといって、痛いしこりはがんではないという自己判断は危険です。痛みのような存在感で気が付かれるがんもあります。
周期的な痛みの変化がないとか、常に部分的な痛みがあるなどの、通常とは違う症状があったら受診されることをお勧めします。
Q19.がんはしこりとして手に触れるようになるまで発見できないのでしょうか?
  A19. 現在乳がん検診や乳房の診察に用いられているマンモグラフィ(乳房X線撮影)や超音波検査を始めとするいろいろな画像診断で乳がんは、しこりとして手に触れるようになる前に発見できるようになっています。これらを非触知乳がんといって、治る確率も高く、また病変が大変に小さいために手術で切除する部分も非常に小さくてすむことが多いのです。
乳がん検診にこのような画像診断が組み込まれてきたのはそのためなのです。
Q20.乳房にしこりがあるのに気が付いて近くの病院に行きました。触診されて「これは切ってみないと分からないので手術しましょう」と言われました。切らないと、がんかどうか診断できないのでしょうか?
触っただけでぴたりと当たる・・・ということは、進行がんの場合ならまだしも、ほとんどの場合はそれが何であるか正確には分かりません。
それでは、進行がんでなければ切ってみないと分からないのでしょうか?
  A20. そんなことは全くありません。まず、しこりに対しては触診を行い、その内容を確認するためにも、その方の状況に適した画像診断(マンモグラフィや超音波検査などの)が行われます。こうして、ほとんどの方のしこりが、どういう性質のものなのか評価できます。ただしこのような画像診断を行っても、非常に良性と悪性の判断に迷う場合もあり、このような方にはしこりに針を刺して中の細胞を少し抜き採り調べる必要があります。この検査を穿刺細胞診あるいは穿刺組織診(針生検)といいます。最近では針先からより多くの細胞を採取できるように工夫されたものも開発され(マンモトーム生検)、画像でしか察知できない微小な病変を正確に採取し確認することが可能になりました。したがって、現在は診断のためだけに安易に手術が行われることはほとんどなくなっています。
もし、十分な画像診断や説明がなく診断のためにと手術が勧められた場合は、主治医にもう一度手術の必要性について説明を求めてみること、あるいはセカンドオピニオンを得るためにも、別の医師に相談してみることをお勧めします。

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Q21.マンモグラフィは胸を挟まないとできないのでしょうか?
  A21. 乳房は胸壁の前についている臓器であり、正面からそのままレントゲン撮影を行っても乳房の周囲にある心臓や肺、骨などが重なり乳腺の中についてはほとんど見ることができません。皆さんも検診などで撮られた胸のレントゲン写真を見ると、乳房はどこ?という感じであることがお分かりになるでしょう。
そこで、乳房だけをどうにかしてうつそうと始められたのが乳房撮影(マンモグラフィ)です。はじめは板の上に乳房を載せて天井の方から撮影するという方法がとられていましたが、乳房の中にある乳腺はぶどうのような小さな房からなる立体的な構造であるため、そのまま撮影しただけでは一つ一つの重なりが多く、詳しい評価はできませんでした。幸い乳房は柔らかいものですから、挟んで乳房を薄く引き延ばすことで、乳腺の重なりを少なくすることと同時に、より少ないX線で撮影することができます。
そして、十分に圧迫された条件のよい写真は、手にも触れない乳房のわずかな変化を写し出すことができるのです。
いつの日か、挟まなくても良い方法が出てくることを祈って、そして今はしっかり挟まれた方が、あなたにとって大変利益があることを理解していただきどうぞ安心して、リラックスして受けてください。
Q22.マンモグラフィと超音波どちらの方がよい検査なのでしょう?
  A22. マンモグラフィと超音波検査は乳房の検査の大変一般的なものであり、特殊な場合を除けばほとんどの乳房の病変評価がこの検査でできるようになりました。
それぞれ、特徴があり両者が必要な場合もありますし、片方だけで診断に足る場合もあります。
マンモグラフィはレントゲン撮影であり原則として片方の乳房について斜め方向と横方向の2方向で、乳房を2枚の板で挟んで固定し撮影を行います。(検診は1方向のみの場合もあります)石灰化と言われるような、乳房の中のごく小さな石のようなものを鮮明に写し出すことができ、この石灰化が早期乳がんの唯一のサインとして、乳がんの発見に大変役立つことがあります。また石灰化以外にも乳腺の全体像を写し出すことから、左右を比べることで、わずかな乳腺の変化をとらえることができます。適正な機器と方法で撮影されていれば前回の撮影との比較が客観的にできるため、検診に適していると言われています。
撮影に伴う被ばく量はわずかであり、検診や通常の検査の場合は安全性が確立しています。
ただし、妊娠中の方や若年の方への繰り返す撮影は不適切です。
また、若年の方、乳腺症の方など乳腺内の線維成分水分が多い方は撮影を行っても、乳腺の濃度が濃厚であるためにマンモグラフィのみでは乳房の内部の状態を確認するのが難しい場合もあります。
このような場合は、超音波検査が乳腺の情報を知るのに大変威力を発揮します。超音波検査は痛みや、被ばくを伴うこともなく乳房の状態について検査をしている者がその場で評価できます。また大変詳細な乳腺の構造を写し出し現在は乳腺内の血管の様子も観察できるようになっています。特に大変小さなしこりについてはむしろ超音波検査の方がよく検出される傾向にありますが、石灰化についてはマンモグラフィに及ばず、また、検査しているときに異常に気づかれなければあとで写真を見直しても異常が見つかることはほとんどありません。また、前回との比較をする場合も同じ病変を見ているかどうか疑問があるなど、この点でやや客観性に欠けているため検診への導入が遅れていますが、現在、超音波の能力を最大限利用してマンモグラフィと組み合わせることで検診の効果を挙げる工夫もされています。
両方の検査の情報を上手に組み合わせていく、あるいは選んでいくことが大事ですがこれは、それぞれの乳房の状態で異なりますので、検査を受ける際に主治医と相談されることをお勧めします。
Q23.自己検診については聞いたことがありますが、自分ではしこりがどういうものなのか、よく分かりませんのであまり自分では触ったことがありません。そのかわり、毎年病院でマンモグラフィを受けており、大丈夫と言われているので、安心しています。
  A23. あなたの乳房は毎日変化しています。そしてその変化を身近に知ることができるのはあなた以外にありません。自分の乳房に関心をもって、ブレストウォッチャーになってください。クリニックでの定期的な検診(画像検査と触診)そして、あなた自身の毎月のチェックがあって初めて早期発見ができるのです。自己検診はしこりが何か診断するために行うのではなく、乳房の様子がいつもと変わりないかどうかをチェックするために行います。
しこりが何か分からないのは皆同じです。でも、「前と違う何かがある」と分かるのはあなただけです。この何かの異変に気づいたら自己検診のお役目はおしまいです。その先あれこれ悩むのは病院にお任せしてしまいましょう。
早期発見のきっかけを作るのはあなた自身であることを忘れないでください。
Q24.マンモグラフィ検診を受けてきました。結果は異常なしでしたが乳がんは100%、マンモグラフィ検診で分かるのでしょうか?
  A24. マンモグラフィのみの検査では約10〜15%のがんが見落とされると言われています。でも、誤解しないでください。だからといってマンモグラフィをやる意味がないのではありません。むしろ、見落とされやすいのは、手で触ってはっきり分かるような大きな腫瘍である場合が多く、逆にマンモグラフィでないと分からないがんは手で触っても分からない非常に早期のがんがほとんどです。ですから、自分で触る自己検診と、そしてマンモグラフィや超音波検査というように組合せで行うことが、見逃されるがんを0%にするポイントなのです。どれかひとつだけで大丈夫ということではないのです。
Q25.最近胸にしこりができたのですが、私は男なので乳がんではないと思っています。
  A25. 男性も乳がんになるのです。ただし、女性ほど多くの方がなるわけではありません。男性の場合、お乳がはれて痛い、しこりができたというときは女性化乳房と言われる状態の方がほとんどです。これはホルモンバランスによるもの、血圧や胃の薬などお薬の副作用によるもの、あるいは肺がんなどホルモン環境に影響を与える病気が隠れている場合もありますから、自己判断は禁物です。

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Q26.授乳中でもないのに、乳首から何か汁のようなものが出てきました。乳がんでしょうか?
  A26. 両側の乳頭からミルクのような分泌があるのは授乳中でない方でもよく見られます。ただし、片方の乳頭から透明あるいは血液のような分泌がある場合は原因となる病気が隠れていることがあります。原因としては乳管内乳頭腫(ミルクの通り道の管にできたポリープのようなもので良性腫瘍です)が最も多いのですが、分泌が乳がんの唯一の症状となることもあります。
また、妊娠中には特に異常がなくても血液の混じった乳汁が出ることがあります。いずれにしても、異常な分泌に気が付いたら、とにかく受診してみることが大切です。
Q27.授乳中に胸にしこりがあるのに気づきました。授乳指導の講習会で相談したら、お乳がたまっているのでしょうと言われましたが、だんだん大きくなってきたようです。どうすればよいでしょう。
  A27. 授乳中の乳房は授乳前後でも乳房の状態が大きく変化します。
特に授乳前の乳房は硬くしこり状になっている部分も多く、しこりがわかりにくい状態です。授乳や搾乳をしてもなくならない部分的なしこりがある場合、あるいは赤くはれたり熱が出たりする場合は、腫瘍や炎症を伴っていることがありますので、受診して適切な治療や検査をうける必要があります。
授乳中でも、適切な検査を受ければ授乳中でも乳房の様子を知ることができます。忙しいから子供がいるからと先延ばしにしないで受診してください。
また、その際できるだけ、分かりやすい診察を受けるために診察前に授乳や搾乳をしてできるだけ乳房の腫りをとっておくことをお勧めします。
Q28.乳房にしこりがあるのを見つけました。乳がんと言われるのが怖くて、病院へ行けません。どうしたらいいでしょうか?
  A28. しこりがあって病院へ受診する方のほとんどは、がんではないのです。早く疑いを晴らして安心するためにも勇気を出して受診してください。もし、あなたの見つけたしこりががんだったら・・・怖いからと受診を先延ばしにしていたら、せっかくの早期がんも進行がんへ育ってしまうかもしれません。あなたの乳房の中に、はびころうとしている小さな悪魔が数ヵ月後にはあなたの命までも脅かしているかもしれません。乳がんは早期決戦が勝つための秘けつなのです。勇気を出して病院へ行ってください。
Q29.自己検診や乳がん検診、気にしているのですが、つい忘れてしまいます。忘れないようにする、いい方法はありますか?
  A29. 乳房の自己検診は生理がある方は生理が始まって1週間後が比較的乳房も柔らかくしこりを見つけやすい時期ですので、これを目安にするといいでしょう。閉経後の方生理のない方は例えば給料日とかというように、毎月日を決めておくと忘れにくいと思います。ブレストケアノートなどに検診の様子を毎月記入していくと習慣になりまた、見直してコンディションを振り返ったり、検診のときにあなたのカルテとして持っていくこともできます。1年に1回の医療機関での検診については、お誕生日や母の日、結婚記念日などとセットで時期を決めておけば忘れにくいでしょう。
Q30.乳がん検診で乳腺症だと言われました。乳腺症の人はがんになりやすいのでしょうか。とても心配です。
  A30. 乳腺症は線維のう胞性変化(fibrocysticchange)と言って、現在は乳房の生理的な変化であるという考え方になっています。硬く腫って痛みがあったり、乳房全体にたくさんしこりがあるように触れる乳房を総称して乳腺症と呼ばれることが多いですが、特に乳がんになりやすいということはありません。ただし、こういう方は乳腺がしこり状に硬く腫っているために、触診による診察だけでは小さながんを見つけるのが大変難しいことをよく理解しておくことが大切です。毎月の自己検診で自分の乳房の状態を知っておくこと、そして、1年に1回は医療施設で画像診断(マンモグラフィや超音波検査)を加えた診察を受けることをお勧めします。

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Q31.以前に乳房にしこりができて、切除したことがあります。結果は良性と言われましたが何か気をつけることはありますか?
  A31. 腫瘍には悪性腫瘍と良性腫瘍があり、がんは悪性腫瘍です。良性というのは、がんではなかったということです。とりあえず、ひと安心ですね。ただし、良性の中でも、切除したしこりをしらべて“異形性”とか“過形成”という状態を含んでいる場合は、ややがんになる危険が高くなると言われています。このような場合は特に医師に勧められた受診間隔を守って定期的に診察を受けることが必要でしょう。ただし、いたずらにおそれる必要はありません。乳がんになる人のほとんどは、以前に良性のしこりの治療を受けたことのない人です。むしろ、定期的に病院へ通うきっかけがあるということは、あなたの乳房が十分にケアされているということなのです。
Q32.乳がんで亡くなる方が増えていると聞きました。乳がんは治療しても治らないのですか?
  A32. 女性の社会進出や、ライフスタイルの変化により乳がんになる方が年々増加しています。アメリカでは女性の8人に1人が乳がんにかかっています。日本では現在20から25人に1人の方が乳がんになっています。以前は日本は欧米諸国に比べ乳がんになる方が少ないといわれてきましたが、日本でも女性の社会進出や食生活の変化などにより、乳がんになる方は増加の一途をたどっています。それでは、乳がんになったらもうおしまいなのでしょうか?そんなことは全くありません。乳がんは早期発見であれば、90%以上の方ががんに勝つことができるのです。命を脅かすことにはならないのです。乳がんの早期発見の重要性を認識し、国中で乳がん検診に取り組んだアメリカでは乳がんにかかる方は増えているものの、一方では乳がんで亡くなる方はこの数年で減少しています。それだけ、早期発見に意味があるのです。私たち日本人もひとごとと、のんびりしていられません。定期的な医療機関での画像診断を受けること、そして毎月の自己検診を忘れずに行うことが早期発見のポイントです。手遅れと、後悔しないよう、今日から、たった今からあなたのブレストケアをはじめましょう。

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